三菱エコキュートのエラーコード「103」は、主に給湯やヒートポンプに関連する「水流異常」を示しています。このエラーが表示されると、給湯が正常に行われず、お湯が適切に供給できなくなることがあります。エコキュートはヒートポンプで熱を作り出し、その熱を利用して貯湯タンク内のお湯を加熱・循環させる仕組みですが、この過程で水の流れに異常がある場合、エラーコード103が表示されます。

原因

エラーコード103が表示される主な原因として、以下のようなことが考えられます。

  1. 水流センサーの不具合
    エコキュートには、水の流れを監視するセンサーが搭載されています。これが故障したり、誤った情報を検出した場合、正常な水流が確認できずにエラーが表示されます。センサー自体の劣化や内部の故障が原因となることが多いです。
  2. 配管の詰まり
    配管内にスケール(カルシウムやミネラルの堆積物)やゴミが蓄積すると、水の流れが阻害されます。特に長期間メンテナンスが行われていない場合や、水質の悪い地域で使用している場合、この詰まりが原因で水流異常が発生することがあります。
  3. 循環ポンプの故障
    エコキュートの循環ポンプが正常に機能していない場合も、水流が不十分になりエラーが発生します。ポンプが動作していない、またはポンプの出力が低下している場合、十分な水が流れずにエラーコード103が表示されることがあります。
  4. 給水圧力の不足
    エコキュートに供給される水の圧力が低いと、給湯システム全体の水流が低下します。給水圧力は家庭の水道環境や外部の水供給状況に影響されるため、特に高層マンションや断水時にこの問題が発生しやすくなります。
  5. 空気混入
    給湯配管内に空気が混入している場合、ポンプが空回りし、正常な水流を維持できなくなることがあります。空気が原因で水流が不安定になると、エラーが発生することがあります。

対処法

エラーコード103が表示された場合、以下の対処法を試してみてください。

  1. リセットを試す
    まずは、エコキュートの運転を停止し、リモコンでエラーをリセットします。主電源を一度オフにして数分待ち、その後再度電源をオンにして運転を再開することで、エラーが解消されることがあります。これは、一時的なシステムエラーであれば有効な対策です。
  2. 水流センサーの確認
    水流センサーに問題がある場合、センサー自体を点検・交換する必要があります。センサーは専門的な部品であり、自己修理が難しいため、メーカーのカスタマーサポートや認定修理業者に相談して修理を依頼するのが安全です。
  3. 配管の清掃
    配管内にスケールやゴミが詰まっている場合は、配管の清掃が必要です。専門業者に依頼して、配管内の異物や堆積物を取り除いてもらうことで、正常な水流を回復させることができます。定期的な配管メンテナンスは、こうしたトラブルを防ぐためにも有効です。
  4. 給水圧力の確認
    給水圧力が不足している場合は、家庭の水道設備や地域の水道局に問い合わせることで解決策を探る必要があります。また、一時的な断水や水圧低下が原因であれば、水道が正常に戻るまでエコキュートの運転を停止して待つことも有効です。
  5. エア抜き作業
    配管内に空気が混入している場合、エア抜き作業を行います。取扱説明書に従って正しくエア抜きを行うことで、空気が除去され、水流が正常に戻る可能性があります。新設や修理後にエア抜きが不十分だと、エラーが再発することがあるため、確実に作業を行うことが重要です。
  6. 循環ポンプの点検・交換
    循環ポンプの故障が原因であれば、ポンプ自体の修理や交換が必要です。ポンプの故障は自己修理が難しいため、専門業者に依頼して点検・交換を行ってもらうことが推奨されます。

注意点

エラーコード103の原因は、主に水流や循環システムに関連しているため、自己判断での修理は難しい場合が多いです。特に、配管の詰まりやセンサーの異常は、専門的な知識と技術が必要ですので、無理に自分で対処しようとせず、適切な専門業者に依頼することをおすすめします。また、定期的なメンテナンスを行うことで、水流に関するトラブルを未然に防ぐことができます。

まとめ

三菱エコキュートのエラーコード103は、水流異常に関連するもので、水流センサーの故障、配管の詰まり、循環ポンプの不具合、給水圧力の不足、空気の混入が主な原因です。リセットやエア抜きなどの初期対処を試しても解決しない場合は、専門業者に点検・修理を依頼することが推奨されます。定期的な配管清掃やメンテナンスで、このようなトラブルを予防することも重要です。

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