故障対応】リモコンに出るエラーコードの意味と対処法 - エコワン岡山店

お問い合わせ

お役立ちブログ

2025.09.20

故障対応】リモコンに出るエラーコードの意味と対処法

目次

  1. エラーコードとは何か?

  2. エラーが出たときにまずやるべき基本対応

  3. メーカー共通でよく出るエラーの種類・原因と対処法

  4. 各メーカーの代表的エラーコード例と具体的対処(パナソニック・コロナ・三菱・日立ほか)

  5. 故障予防のためのメンテナンス・注意点

  6. エラーコードが頻発する・解除できないときの判断基準

  7. まとめ


1. エラーコードとは何か?

エコキュートの「エラーコード」とは、本体またはリモコンが検知した異常・故障・誤動作などの情報を、アルファベット+数字などの組み合わせで表示したものです。どの部分で、どんな異常が起きているかを特定する手がかりになります。

目的は主に:

  • 利用者に「何か起きている」ことを知らせる

  • 故障の箇所・原因を絞るためのヒントを伝える

  • 修理業者やメーカーサポートに正確な情報を伝える

注意点として:

  • 型式(モデル)ごとにコードの意味が異なることが多い

  • エラーコードが出ていても、軽微な問題で済むこともあれば重大な故障の前兆であることもある

  • エラーが出る原因が複数重なっている場合もある


2. エラーが出たときにまずやるべき基本対応

エラーコードが表示されたときの、ユーザー側でできる初動対応を整理します。

ステップ 内容 注意点
① エラーコードの記録 リモコンに表示されているコードをメモ。できれば、文字(アルファベット)・数字を正確に。型番/年式も。 コードを正しく伝えることで、修理・問い合わせがスムーズに。
② リセット操作を試す 本体またはリモコンの電源を切り→少し待って→再投入。ブレーカー(漏電遮断器)を落として待機するタイプも。 リセットで直ることも多いが、根本原因が残ることあり。繰り返すなら要注意。
③ 使用状況の確認 – 昼夜間の電源状態(停電・ブレーカー落ち等)
– 周囲の配管・バルブが凍っていないか・詰まっていないか
– タンク内のお湯がない・水量供給が正常か
寒冷地では凍結が原因となるケースが多い。配管やバルブ、給水元までチェック。
④ 説明書・型番での照合 説明書やメーカーサイトで、表示されたコードがどのような故障を示すか確認。 モデルごとの違いあり。似たコードでも意味が異なる場合もある。
⑤ 安全第一で専門業者へ依頼 特に電気部品・加熱部・高圧部など、素人が触ると危ない部位が関与することあり。保証期間中なら保証内対応を確認。 無理に開けたりするのは避ける。火災・感電・やけどのリスクあり。

3. メーカー共通でよく出るエラーの種類・原因と対処法

エラーはいろいろありますが、共通して多くの機種で見られるもの、原因、対策をあげます。

エラーの種類 主な原因 ユーザーでできる対処 対応が必要な場合・注意
加熱できない/沸き上げ異常 ヒートポンプユニットの故障、冷媒不足、加熱ヒーターの異常、温度センサー(サーミスタ)の誤作動、過大な負荷 ・タンクの給湯量が少なくなっていないか確認
・温度設定が極端でないか
・電源・ブレーカーの確認
・本体をリセットして様子を見る
部品交換が必要なことも。ヒートポンプや温度センサーの修理コストがかかる。
水温が低い/設定温度に達しない 外気温が低い、タンクの保温材不良、冷媒循環不良、センサー誤差、水量・湯量の異常 外気温対策(寒冷地対応)、保温シート・断熱の確認、水使用量を分散させる 本格的な寒さや氷点下の地域では霜取り運転などが重要。専門的な調整が必要な場合あり。
加熱過剰・高温異常 サーミスタ故障、温度制御回路異常、水量不足(湯を使わず熱ばかり上がる)、湯温設定ミス 一旦温度を下げて様子を見る、使用状況を見直す(湯を使う頻度等)、リセット操作 火傷の危険あり。自分で無理に分解しない。
水漏れ 配管接続部の緩み、シールの劣化、タンク本体の腐食、継ぎ手の老朽化 水漏れ箇所を特定(接続部か本体か)、水を止める、メーカー/業者に連絡する 水漏れは機器の重大故障/事故につながることも。早急対応が必要。
圧力異常・安全装置作動 圧力スイッチ異常、蒸気圧が上がり過ぎる、タンク内圧の逃げ道閉塞 一度リセット(電源遮断等)、圧力スイッチ周りの異常確認 安全装置は重要。誤動作なら調整が必要、本体内部の圧力逃がし部品などの確認。
通信エラー(ユニット間 or リモコン間) 本体とタンク間の通信ケーブル断線・接触不良、リモコン接続部の電源・配線異音 コードや配線の接続確認、リモコンの電池・電源状態をチェック 内部ケーブルの交換など専門的作業になることあり。
凍結・寒冷地関連 配管やバルブに水が残り、凍結→破損・膨張、タンクの保温不十分 寒冷地モードがあればON、断熱材の確認、配管バルブの保護・定期的な保温 凍結破裂は大きな故障になるため、冬季前対策が肝心。
電源・ブレーカー関係の異常 停電、過電流、漏電遮断器(ブレーカー)が落ちている、電圧不安定 電源が来ているか確認、ブレーカーを再投入、ヒューズや遮断器の確認 電気系統の不具合が根本原因のことも。電気工事士のチェックが必要な場合ある。

4. 各メーカーの代表的エラーコード例と具体的対処

以下、主なメーカーごとに「代表的なエラーコード」と「意味・原因の考え方」「対処法」を例示。あなたの機種がどれに近いか見てください。


パナソニック(Panasonic)

特徴・ポイント

  • 機種によって操作パネル(リモコン)の操作方法が異なる

  • 保証期間・アフターサービスが充実している機種あり

  • 冬季のための「凍結予防」モードが搭載されているものが多い

代表的なエラーコード例(機種・型式によるのであくまで例)

コード 意味/想定される原因 対処法
E1/E01系 温度センサー(サーミスタ)の異常、または配線断線/接触不良 機器の電源リセット→改善しなければメーカーサービスに修理依頼。センサー交換が必要なケースあり。
E2/E02系 給湯温度が設定温度に達しない、または加熱ヒーター異常 加熱ヒーターの動作確認、外気温や給水温が低い場合の影響も考慮。ヒーター交換など。
E3/E03系 タンク内の湯が少ない、給水異常 給水バルブが開いているか、給水フィルターが詰まっていないか確認。給水異常が続くなら部品交換も検討。
E4/E04系 過熱防止装置が働いた、または設定温度オーバー 設定温度の見直し、一時的リセット、使用環境の見直し(断熱・保温)。
操作不能/リモコン通信異常 本体‐リモコン間の通信の問題 リモコンの電池チェック、接続ケーブル(通信ケーブル)の状態確認、必要ならケーブル引き直しやリモコン交換。

基本的なリセット方法(パナソニックの例)

  1. リモコンで「決定」「確定」ボタンを押してみる。

  2. それでダメなら「メニュー」ボタンを長押し(3秒など)。

  3. 本体側:タンクにある漏電遮断器を「切」にして数分待ち、「入」に戻す。


コロナ(CORONA)

代表的なコード例と意味・対処

コード 意味/原因の見当 自分でできる対処 専門的対応が必要な場合
H15 ファンモーターの異常(換気・排熱ファン) 電源リセット、ファン周りの異物(葉っぱ・ホコリ)の除去、ファン羽根が固まっていないかチェック ファンモーター自体の交換が必要なことあり。内部配線の点検も。
H31 圧力スイッチの異常 まず電源/ブレーカーを切り、60秒以上待ってから再投入 圧力センサーまたはスイッチ部の故障。交換が必要なことあり。
U11 / U12 異常温度検出や給湯温度異常の可能性 リセット操作、温度設定の見直し、外気温が低い場合の影響チェック 温度センサー部品の交換、配管や給水系の点検。

三菱電機(Mitsubishi)

代表的なコード例・特徴

  • 三菱機種では、「P~」「L~」「C~」「H~」などアルファベット+数字のコードが多い

  • 外気温度低下時の沸き上げ遅れ/設定温度到達失敗の相談多数

コード 想定原因 対処法
P35など ヒートポンプの熱交換器に霜がついた、外気温が低いための効率低下 霜取り運転がされているか確認、外気温環境の改善(囲い・保温)、ヒートポンプの換気状態を良くする。
通信エラー系 本体‐貯湯タンク間の通信が途絶えている 接続端子の緩みや断線確認、メーカーサービスにて通信ケーブルの検査。
高圧異常 圧力スイッチ/高圧回路異常 電源オフ → 待機 → 電源オンで様子見、それでも出るなら圧力スイッチ部の交換。

日立(Hitachi)

ポイント

コード 内容例 対処法
点検エラー11 リモコン操作不能・湯かげんなど操作部の異常 リモコン交換または操作パネル内部の接触不良を疑う。専門的な修理が必要。
エラー14 給湯混合弁などの部品故障、水温調整不能 混合弁部品の交換。メーカー/販売店に部品手配を依頼。

その他メーカー・特殊機種

長府製作所・長州産業など、地域・モデル/型番によって特徴があります。寒冷地仕様・大容量タンクモデルなどでは、使用環境に応じて専用のエラーコードが設けられていることがあります。取扱説明書またはメーカーのサポートページで「型式+エラーコード」で検索することが重要です。


5. 故障予防のためのメンテナンス・注意点

エラーを未然に防ぐことも非常に重要です。以下は予防策・定期的にチェックすべきポイントです。

  • 設置環境の温度管理:特に冬期、凍結しないよう配管・バルブ部の保温をしっかり。外気の侵入が少ないようにする。

  • 断熱・保温の維持:タンク・配管の断熱材や外装保温の劣化がないか確認。

  • 給水品質・フィルターの掃除:給水側のフィルター詰まり、水道水の質によるスラッジなどの堆積を防ぐ。

  • 電源・配線の安全確保:ブレーカー・漏電遮断器が適切か、接続部の錆・腐食・緩みがないか定期チェック。

  • 定期点検・清掃:年に一度は専門業者に点検を依頼。メーカー推奨のメンテナンスを行うこと。

  • 長時間使用後の部品劣化:ヒートポンプ/ファン/センサー/バルブ等、摩耗・腐食・経年劣化しやすい。異音・振動・動作遅れなどがあれば早めに対応。


6. エラーコードが頻発する・解除できないときの判断基準

エラーが表示されてちょっとすれば消える場合と、ずっと出続ける・再現する場合があります。後者は注意深く対処を。

状況 判断基準・目安
初めて/一度だけ出たエラー リセットで消えるなら様子見可。気温変化や電源の不安定さが原因のことがある。
同じエラーが再度出る 根本原因あり。部品の故障、配管・センサー・通信などが疑われる。
複数の異なるエラーが交互に出る 機器全体の老朽・電源系の問題(電圧降下・配線の劣化・接続不良)を疑う。
エラーに加えて症状あり(お湯が出ない・水漏れ・異音など) 機器の安全性に関わる可能性あり。早めに業者点検。
設置から10年~15年以上経っている 部品生産終了・部品劣化の可能性高く、修理より交換を考えるタイミング。メーカーの補修部品保有期間も考慮。

7. 代表的なエラーコード例(より細かく)+実際の現場からの事例

以下、実際の修理・取扱説明書等から拾える具体的なコードとケースです。型番違いで表示が異なることもあるので、あくまで例としてご参照ください。

コード/表示 メーカー/事例 状況・症状 原因 対処
“149” ハウステック製 高圧スイッチ異常の可能性あり 高圧回路で設定より大きな圧力がかかっている、またはスイッチ部の異常 使用を中止し、電源リセット→その後スイッチ、圧力スイッチ部の交換。専門業者に依頼。
“233” ハウステック ヒートポンプユニット‐貯湯タンクユニット間の通信異常 通信ケーブル断線・接触不良、信号の劣化 ケーブル接続部を確認、濡れ・腐食がないか、交換の相談。
“909” ハウステック 沸き上げ温度低温検出 外気温が低い、水温が低い、ヒーター能力低下 設定見直し、断熱・保温強化、ヒーター点検。
“919” ハウステック 循環ポンプ異常の可能性 循環ポンプが回転しない/詰まり・異物が噛んでいる リセットしても直らなければ、ポンプの交換または清掃。
“949” ハウステック インバータ異常の可能性 インバータ回路故障、高電圧部・基板の問題 専門業者にてインバータの診断・交換。電気的安全性の観点で専門対応必須。
“点検エラー11” 日立 リモコン操作ができない、お風呂リモコンと台所で表示が異なる等 リモコン内部の故障/操作パネルの接点不良 リモコン交換が多い。可能であれば修理見積もり。ただしコスト比較を。
“エラー14” 日立 混合弁の故障、水温調整ができない 混合弁の機械的な摩耗・弁部の不具合 混合弁部品の交換。専門業者にて実施。
“H15” コロナ ファンモーターの異常表示 モーター負荷過多、羽根の詰まり、モーター自身の寿命 清掃→電源リセット→改善しなければモーター交換。
“H31” コロナ 圧力スイッチ異常 圧力スイッチ(安全装置)が正常に働かない、信号がオフになっている等 電源オフ → 数十秒待機 → 電源オン試行。それでも直らなければスイッチ部の交換。
“U11/U12” コロナ 温度異常、湯温設定関連のエラー サーミスタ異常または温度センサーに付随する回路の異常 温度センサー点検・交換、設定を通常値に戻す。外気温や給湯負荷が高すぎないか確認。

8. エラーコード解除の具体的リセット手順

機種によりますが、代表的なリセット方法を複数紹介します。以下のどれかで試せることが多いです。

  1. リモコン操作によるリセット
     ・指定ボタンを同時長押し(例:「決定」「確定」+別のボタン)
     ・「メニュー」ボタン長押し
     ・「リセット」ボタンがある機種はそれを押す

  2. 本体電源によるリセット
     ・本体の漏電遮断器・ブレーカーを「切」にする
     ・1分~数分待機
     ・再度「入」にする

  3. 給水停止→再給水による確認
     ・給水バルブを閉じたり、水道元の元栓チェック
     ・給水系の詰まりがないかフィルター等を掃除

  4. 温度設定の見直し
     ・湯温の設定が極端に高い/低い場合、外気温に比して負荷が大きくなることがある
     ・設定湯量・温度を一旦標準値に戻してみる

  5. 凍結対策/外気温対策
     ・寒冷地モードがあればそれを使用する
     ・配管保温・断熱材の追加
     ・霜取り運転が機能しているか確認


9. 注意点・やってはいけないこと

  • 分解や内部部品の取り扱いは絶対に避ける(感電・やけど・保証対象外になる可能性)

  • 誤った部品を使うと別な故障を引き起こす恐れあり

  • 独自改造や非純正部品の使用は安全性・保証面で問題になる

  • 高温・高圧部分は専門家に任せる


10. 判断タイミング:修理か交換か

エラーが出たとき「交換すべきか」「修理で十分か」を判断する材料:

判断項目 修理が妥当なケース 交換を検討すべきケース
機器の年数 設置から5年未満〜10年未満、使用頻度・環境良好 設置から10~15年以上/部品の供給が終わっているモデル/多数の部位に不具合発生している
修理費用|見積もり金額 部分的な部品交換で収まる見積もり 複数部品が故障/高額ヒートポンプやタンク交換が必要/修理費が新品購入に近づく場合
頻度・影響 エラーは稀・症状が軽微 エラー頻発・生活に支障あり(お湯が使えない・漏水など)
安全性 リセットなどで一時的に復活する/重大な安全装置の異常ではない 安全装置の異常・高圧部の異常など、放置すると危険な可能性あり

11. まとめ

エコキュートのリモコンにエラーコードが出るのは、ごく普通のことですが、その内容と対処の仕方によって対応が変わります。以下がポイントです:

  • エラーコードを見かけたら、まず冷静に記録する

  • リセット操作や電源断・再投入などで改善しないか試す

  • 取扱説明書・メーカーサイトで型番とコードを照らし合わせる

  • 安全第一、自分で触るのが危険な部分は専門家に任せる

  • 年数や使用状況から「修理か交換か」の判断をする

一覧へもどる

pagetop