エコキュートの故障時の対処方法
エコキュートの故障時の対処方法
「お風呂に入ろうとしたらお湯が出ない」「お湯の温度が安定しない」「リモコンに普段見かけない文字が表示されたまま消えない」など、エコキュートの急な不調に悩まされていませんか。
日常生活に必須のお湯が使えなくなると、本当に困ってしまいます。
つい焦ってしまいがちですが、まずは落ち着いてトラブルの原因から探っていきましょう。トラブルの原因によっては自分で対応できるケースもあれば、エコキュートが故障しているために業者を呼んだり、ときには本体の交換が必要になったりするケースもあります。
エコキュートのトラブルで悩んでいる方は、当てはまる項目を確認してください。
故障したときの対処方法について
故障したときの対処方法
対処方法は状況によって異なりますが、エコキュートが突然故障した場合、以下を参考にしてみてください。
⓵ エラーコードの確認
まずはエコキュートに表示されているエラーコードを確認しましょう。エラーコードから故障の原因がある程度特定できます。
メーカーごとに対処方法が違うので、取扱説明書やメーカーサイトでエラーコードの意味を調べ、対処方法を確認していきましょう。
② リモコンの動作確認
エコキュートのリモコンが正常に動作しているか確認しましょう。そもそも電源が入っているかや、設定がリセットされていないかを確認します。
原因次第では、簡単な操作を行うだけで不具合が直ることがあります。
⓷ 水漏れのチェック
配管まわりや接続部分から水が漏れていないか目視で確認します。
「なぜか温かいお湯が出なくなった……」といったトラブルも、水漏れが原因となっていることがあります。
水漏れが原因で安全装置が作動し、運転が止まっている可能性があります。
④ 漏電遮断器のチェック
エコキュートが動かない原因のひとつに、漏電遮断器が作動していることがあります。漏電遮断器は、水漏れやケーブルの破損、浸水などによる漏電を感知すると、安全を守るために自動で電源を遮断します。
そのため、漏電遮断器のレバーを確認してみましょう。「切」になっている場合は、原因を特定し、安全が確認できたら、レバーを「入」に切り替えてみてください。
原因が明らかでない時は、危険であるためプロの業者に調査を依頼することをおすすめします。
⓹ 凍結の有無確認
冬場の故障では配管の凍結も考えられます。
配管が凍結している場合、基本的には気温が上がるまで待つことをおすすめします。
凍結防止ヒーターを設置している場合は、正常に作動しているか確認しましょう。
設置から10~15年以上が経過していると、寿命が原因で故障する可能性があります。
また、頻繁に故障が繰り返される場合も、交換を考えた方が良いでしょう。
点検や修理を何度も行うと維持費が高くなり、結果的に交換した方が経済的な場合もあります。
2024年現在、エコキュートを交換する場合、8万円から13万円の補助金が出ているため、寿命が近い場合は交換がおすすめです。
エコワンでは、補助金キャンペーンを実施中です。エコキュート本体と工事の10年保証に加えて、補助金の申請代行も行っています。交換を検討されている方は、ぜひご相談ください。
エコキュートでよく起こる故障トラブル
この項目では、より身近かつありがちな不具合について見ていきたいと思います。
「なぜこのような不具合が起きるのか」という点を理解しておくことで、いざというときに冷静な対処をすることができるでしょう。
エラーコードが表示されたまま消えなくなった!
エラーコードは自力で解決できる程度の異常を表示している場合もあれば、
業者による点検が必要なレベルの異常を表示している場合もあります。
そのためエラーコードが表示されたら、まずは説明書かメーカーのHPで意味を調べることが大切です。
配管汚れなどの場合は自力で清掃し、一部機能の故障だった場合はなるべくお早めにメーカー、または施工店に問い合わせましょう。
異音がする
エコキュートからの異音には、モーター故障、冬季の凍結、タンクの汚れ、部品の緩み、本体の傾きなど様々な原因があります。
自力での対応が難しい問題であれば、すぐにメーカーや施工業者に連絡して、専門家に点検を依頼しましょう。
タンクから水漏れするようになった!
水には熱を加えることで体積が増える性質があり、これを「熱膨張」といいます。
この現象により貯湯ユニットから膨張分の水が排出されることがありますが、
これは決して故障ではありません。
しかし、水漏れがエコキュートの老朽化による破損が原因だとしたら話は別です。
貯湯ユニット、配線、配管をよく確認し、もし断線や亀裂などを見つけた場合には、迅速な修理または部品か本体の交換が必要です。
さらに破損部分からの水漏れを放置した場合、水道代が大幅に上がってしまう
二次トラブルを招く可能性もあります。
万が一そうなった場合にはメーカーや施工店だけでなく、水回りのトラブル専門の業者にも相談してみることをお勧めいたします。
不具合の原因
- 逃し弁の故障(逃し弁レバーを数回上下に動かしても止まらなければ)。
- パッキンが経年劣化でひび割れしている。
- 凍結や経年劣化で、配管が破損している。
対処方法
- メーカーや施工店に修理か交換を依頼(逃し弁の故障、パッキンの劣化)。
- 水回りトラブルの専門の業者に依頼(配管の破損)。
(業者が訪問するまで、止水栓を閉めて水漏れを防ぎましょう)
水しか出てこなくなった!
この不具合は、単純にその日沸かしておいた量のお湯を使い切ったことが原因である場合が多いです。
その場合は、「沸き増しする」「使用湯量の設定を調節する」「エコキュート本体を一度リセットする」などの方法で解決できることが殆どです。
しかし、エコキュートそのものが老朽化している可能性もあるため、上記の方法で解決しなかった場合は、なるべくお早めの修理または交換をお勧めいたします。
不具合の原因
- 電源ブレーカーが「切」になっている。
- 沸き上げの設定を「休止」にしている。
- 各配管及び配管接続部に水漏れがある。
- 風呂自動運転(保温・たし湯)中や追いだき、高温さし湯、たし湯開始直後なので、冷たい水が出ている。
対処方法
- 電源ブレーカーを「入」にする。
- 沸き上げの設定を「運転」にする。
- 水道業者に依頼する(水漏れ)。
- 浴槽への給湯作動時以外にお湯が出るか確認する。
お湯の放出が止まらなくなった!
浴槽にお湯をはる際、「希望の水位に達したのにお湯が止まらない!」といった不具合が起こることがあります。
この場合はまず水位設定を間違えていないか、浴槽に繋がる循環口が汚れていないか、ゴミが詰まっていないかなどを確認しましょう。
水位設定や循環口に特段異常がなければ、故障である可能性が高いです。
不具合の原因
- 水回りを制御する装置(注湯弁や電磁弁、あるいは注湯電磁弁など)の故障。
対処方法
- メーカーや施工店に修理か交換を依頼。
(業者が訪問するまで、タンク側の給水栓を閉め、お湯の放出を止めておきましょう)
シャワーの温度にムラが出るようになった!
「シャワーの温度が熱過ぎたり冷た過ぎたりして、いくら調節しても丁度良くならない…」
といったトラブルに関するお問い合わせも、当社へ多く寄せられてきます。
このような場合はエコキュートに原因があるのではなく、シャワーの温度を調整する水栓の不具合が原因ということも考えられます。
エコキュート側で温度調節をしてみても一向に直らない場合は、水栓を交換した方が良いかもしれません。
しかし、もしシャワーに限らず台所でも同様に温度のムラが生じる場合には、エコキュートに不具合が生じている可能性が高いです。
念のため、水栓とエコキュートの両方を業者に点検してもらうことをお勧めいたします。
不具合の原因
- 混合水栓あるいはサーモスタット水栓の故障。
- シングルレバーの故障(浴室または、台所単独の場合)。
- 各センサーの不具合、エコキュート自体の故障(浴室と台所、両方の温度にムラがある場合)。
対処方法
- メーカーや施工店に修理か交換を依頼。
いつもよりシャワーの水圧が弱い!
シャワーを使用した際、いつもよりも水圧が弱く感じる場合があります。
考えられる原因は様々ですが、まず確認したいのは台所や洗面所などで同時使用していないかという点です。
複数箇所で同時に使用していると、水圧が分散して、シャワーの水圧が弱まってしまうことがあります。同時使用によって貯湯タンクのお湯を使い切っても、同様に水圧が弱まってしまいます。
次に、温度設定が変更されていないか見てみましょう。
給湯の設定温度を下げて蛇口の温度設定を上げると、お湯の温度の調節するために一時的に水圧が弱まることがあります。
また、止水栓が中途半端に閉まっている可能性もあるので、開ききっているか確認してみると良いでしょう。
これら以外には、「フィルターの詰まり」や「配管の水漏れ」、「給水装置にトラブルが発生している」などの原因が考えられます。
不具合の原因
- 台所や洗面所など、別の場所と同時使用。
- 給湯の設定温度を下げ、蛇口の温度設定を上げた。
- 止水栓が半ば閉まっている。
- フィルターが詰まっている。
- 配管が水漏れを起こしている。
- 給水装置にトラブルが生じている。
対処方法
- 別の場所と同時使用を控える。
- 温度設定を適切に設定し直す。
- 止水栓が開いているか確認する。
- 目詰まりを起こしているのなら、フィルターのストレーナーを掃除する。
- 水回りトラブルの専門の業者・管理組合などに依頼(配管の水漏れ、給水装置のトラブル)。
リモコンが操作できなくなった!
エコキュートの操作に欠かせないリモコンも、使用中に不具合を起こしたり、故障したりするケースがあります。
リモコンの寿命は5~15年のため、液晶に何も映らなくなる、リモコン線が断線して操作を受け付けなくなる等が起こり得ます。
エコキュート本体の電源が入っていなかったり、漏電遮断器を切ったままだったりしなければ、寿命の可能性が高いです。
故障したリモコンは交換になることがほとんどで、リモコンのみ交換すれば、問題なく利用できるケースもあります。
まずはメーカーや施工を頼んだ業者に相談しましょう。
不具合の原因
- 長期使用による内部の劣化や電子部品の故障。
- 本体からの電源供給が途絶えている。
- チャイルドロックや特定の設定が誤って有効になっている。
対処方法
- メーカーや施工を行った業者に相談。
- 本体の電源、漏電遮断機の確認。
- チャイルドロックの解除。
凍結してしまった!
風呂配管や給湯配管といった配管が凍結するトラブルは、冬場にお湯も水も出なくなったというとき、まれに見られます。
エコキュートの本体は室外に設置されているため、外気温が氷点下まで低下する真冬のような時期には、配管が凍結するトラブルが生じることがあるのです。
断水の連絡がきておらず、止水栓も閉めていない、ストレーナーにゴミも詰まっていない、というときには、配管をチェックしてみてください。
凍結というと極端に寒い地域のみで起こるイメージかもしれませんが、温暖な地域でも起こる可能性があるので、注意が必要です。
ただ、凍結は気温の上昇と共に解消されるので、心配は必要ありません。朝方は凍結していても、昼には使えるようなることも多いため、時間に余裕があれば待っているのも良いでしょう。
急ぎで使用したいときは、配管部分に35℃前後のぬるま湯をかけて、少しずつ溶かすのも一つの方法です。温度差により配管部分が破損してしまう危険もあるため、タオルのような布をかけた上でゆっくりと溶かしてください。
ある程度凍結が溶けても、エコキュートのリモコンにエラー表示が出ていて、使用ができないことがあります。
その際は漏電遮断器を切り、1分以上経過してから漏電遮断器のスイッチを再びオンにすることで、エラーが解除されて通常通り使用できることがあります。
不具合の原因
- 外気温の低下による、風呂配管や給湯配管の凍結。
エコキュートは修理がいいの?交換がいいの?
エコキュート修理のメリットとデメリット
①修理のメリット
修理のメリットは、何といっても費用が抑えられることです。交換よりも安く済み、不具合があった箇所によっては、数千円で解決することもあるでしょう。
また、どこに不具合が生じたのか原因を調査してもらえるので、今後もエコキュートの使用を続ける際の参考になるかもしれません。
②修理のデメリット
修理は本体をすべて取り換えるよりも費用は抑えられますが、その一方で、不具合が起こった箇所のみを修理することになります。そのため、現在トラブルが生じている箇所を直しても、すぐに別の故障が発生し、次の修理が必要になる場合があります。
エコキュートは、おおよそ13年で寿命を迎えることが多いです。年数がある程度経過しているのであれば、見えない様々な箇所に修理の必要性が出てきているかもしれません。
エコキュート交換のメリットとデメリット
①交換のメリット
すべてを交換することで、繰り返し故障が発生することを防げます。
故障が発生するたびに修理へ出す必要がなくなり、不安もなく快適に使い続けることが可能です。
また、故障まではしていなくても、年数が経過していれば、経年劣化によって性能が低下している可能性があります。新品に交換をすることで、本来の性能通りのエコキュートを使うことができます。
②交換のデメリット
交換のデメリットは、何といっても金銭面です。すべて交換することになるので、故障している一部を修理するよりも、金銭的な負担が大きくなります。
ただ、修理が安いとはいっても、修理箇所も多くなれば高額になっていくものです。
購入して年数がある程度経過しているのなら、交換の方がトータルで安く済むこともあるため、業者や施工店と相談することをお勧めします。